テキュ

すうとして無理やりです

ふつ

また一つ内側の塁を踏んでしまう

舌のような弾力で跳ね返った後は

嫋やかな陰をひとひらだけ落として

白い体を埋まらせる

 

表面で意外に鱒が跳ねる

鱒が跳ねると粉らも跳ねる

粉らが跳ねると気らも跳ねるので

私も跳ねる、いつかは転ぶ

 

粘土の柔らかさで運動靴が泳ぐ

足首の形に気を配ると

鱒の鼻になりきるときは

私も跳ねる、いつかは転ぶ

 

薄茶色の密度に思わず噎せる

点描はいつも私の敵である

電気の鼻栓、一瞬瞼を閉じる

私も跳ねる、いつかは転ぶ

 

最高速度で体が切り刻まれ

芯だけで残る私の遺恨は

紫、竜の落とし子、小仏の蒐集、

私も跳ねる、いつかは転ぶ

 

連なる獅子に似ている、私は体は、

蜜は気に溶け出す、匂い、私は、

悦の保存悦の保存、悦の、従の私は、

私も跳ねる、いつかは転ぶ

 

僅かに傾く体を風が直す

僅かに傾く体を粉が直す

僅かに傾く体を鱒が直す

私も跳ねる、いつかは転ぶ

 

 

 

低温で溶ける皮脂と鱒が和えられる

芳しき夜に力が抜ける

弛む踵が自然に落ちて

透ける隙間を無限に潰す

 

気温とともに意識が落ちる

すべての夢に同じ闇を見る

白く濁った日没の仏壇の

柔らかな表皮によこしまな爪の模様